あるエッセイストの方がこうおっしゃっていました。
その方はご自分の義理のお母様の介護を長年されていました。
その方は、「介護者は自分の中に悪魔の小部屋を持つことが必要。」
というのです。
精一杯お母様の介護と向き合っていても、
どうしても、腹を立てたり、言いようのない絶望感に襲われたり・・・するのです。
そこで、何を吐き出してもいい部屋を自分の中に一つ作るんだそうです。
そこで吐き出すんです。
汚い言葉たちを。
吐き出すところがなかったら、介護という出口の見えない
重圧に押しつぶされてしまいます。
そして、その方はこうもおっしゃっていました。
毎晩、布団に入って、
「さぁ!死のう!!」
とおっしゃるんだそうです。
そして、翌朝目覚めると同時に新しい自分に生まれ変わる。
毎日生まれ変わるんだそうです。
これは毎日介護に向き合われるご家族の方が潰れないためのコツだと思います。
ご家族は24時間365日、
”介護”と向き合うわけです。
どこにも逃げ場はありません。
介護者であるご家族の代わりは
私達にはできるものではありません。
でも、
私達がいることで、
悪魔の小部屋に吐き出す言葉が前より少なくなれば・・・
そう願います。