担当の利用者様で耳が不自由な方がおられます。
最初は閉じこりがちだったのですがデイに行かれるようになり表情も服装も明るくなられました。
この方は読唇術で相手の言葉を読み取り会話をされます。
黙っていてはお友達も出来ないとデイでも積極的に交流を図られています。
担当当初はゆっくりと分かりやすい会話で話しかけるようにしていたのですがある日上手く会話が伝わっていないと分かる返事が返ってきました。
その日から挨拶以外は全て筆談でするようになり2年程経ちますが私の下手な文字もにこやかに丁寧に読んでくださいます。
時間がかかる長文も優しい表情で書きあがるのをじっと待ってくださっています。
読唇術で読めるから大丈夫とは一切仰いません。
それどころか最後には決まって「書くの疲れるでしょう…。ごめんね。有難う。」と仰って下さいます。
読唇術が堪能とはいえ一語一句がきちんと理解できる筆談が1番安心できるのかもしれませんね。