先日、認知症の長谷川スケールを開発された
「長谷川和夫先生」の講義を受ける機会がありました。
最初は「あの長谷川先生って生きてはったんや!(←かなり失礼ですね。すみません。)
是非どんな方か会ってみたい。」と楽しみに出かけました。
すると講義の内容以前に、何よりお人柄が素晴らしく謙虚で優しくて矍鑠(←かくしゃくってこんな漢字なんですね!)
とされ大好きになりました。
認知症になった方の不安感、焦燥感、全て患者さん目線で、何より心で接する事の大切さを教えてくださいました。
又、質疑応答の場面で「どうすれば素晴らしい職員になってもらえるように指導できるか?」問いに
長谷川先生が師と仰いでいる90歳代の先生のお話をしてくださいました。
何十年も前、同じ勤務先での話だそうです。
その先生は朝医局にやってくると1分もしない間に医局を後にされます。
他の先生のようにコーヒーを飲んでまったりされるでなく、雑談をされるでなく出勤するや否やすぐに白衣に着替え毎日患者さんの様子を見に行かれるのだそうです。
患者さんの様子が気になって仕方ないのです。
「私はそんな先生の背中を見て先生のようになりたいと思い今に至っていますが未だに越えられないままです。」
と仰いました。
そして最後に
人に教えるという事は難しいことです。
人に教えるというより、人は人の背中を見て育つのではないでしょうかね…と優しく仰いました。
「子どもは親の背中を見て育つ」などと言いますが正に仕事場であっても同じことが言えるのかもしれませんね。
講義が終わりとても清々しい気分と同時に身の引き締まる思いで会場を後にしました。