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ケアマネが言ってはいけない一言

10月某日、ケアテックス大阪に行ってまいりました。

そのうちの一つ、「ケアマネのシャドーワーク」について今回皆さんにもシェアさせて頂きたいと思います。

知っている方が講師をされていたのでそちらのセミナーを受けて参りました。

ケアマネって、利用者様の困りごとを色々聞いてしまう立場にあります。

介護保険外のことも多々あります。

先日も弊社事務所に利用者様から

「ケアマネの○○さんに、うちのテレビ壊れたって伝えて。」と連絡ありました。

ケアマネって何でも屋じゃないんですよ~

でも利用者様にしてみたら、「なんでも相談できる人」という認識になっていて、線引きが本当に難しいです。

社内では「利用者様とは一定の距離を保って下さい」「一線を画してプロとしての援助をお願いします」と指導する立場の私ですが…

自白します。

昔、担当している利用者様が天涯孤独で誰もお見舞いに来てくれる人がおらず退院見込みのない入院をされました。最後にどうしても食べたいものがあると頼まれたのでポケットマネーでおやつを買ってお渡ししてしまったことあります。

また別の利用者様ですが、他所の施設入所後「服がない」の一点張りが続き、毎回私が訪問すると泣きながら訴えてこられるので見かねてポケットマネーで洋服を何枚か買ってお渡ししてしまったこともあります。(もちろんそれまでにご家族に洋服購入は何度もお願いしましたが…)

間違った行為です。

本来すべきではありません。

でもいくらダメとわかっていても人と人との関係性の中で「見かねてやってしまう」ことがあるのも事実です。

ケアマネが見かねてやってくれることを前提にされるのは違うと思います。

ありがちなのが救急搬送時の付き添い。

ケアマネもサービス事業所も救急隊員に当たり前のように同乗を求められることがあります。

同乗するとその後が大変なんですよね。

何時間も拘束されるのでその間の人員確保が別に必要だったり、病院から帰る足がないから誰かが迎えにいったり、タクシーで会社まで戻らないといけなかったり。

でもあれは、義務じゃないそうです。

「消防法(第35条の10)救急隊員は緊急の必要があるときは、現場付近の者に協力を求めることができる」

とありますが、同乗の要請は任意であり、義務ではないことを私たちも知っておいて良いと思います。

プロの救急救命士が来て医療機関に搬送して下さるわけなのですから、利用者様の身の安全は確保されたわけです。もちろん、その方の既往歴や薬情など情報提供は必要です。

でもケアマネや介護スタッフが時間を拘束される謂れはないのかな、と思います。

その間”無給”になるのですよ。

数時間拘束されますよ。

もしケアマネや介護スタッフに付き添いを求めるのであれば国が介護報酬設定すべきことです。

介護業界の人の善意に頼らないで欲しいと、皆さんもそう思いませんか?

やっと厚生労働省がケアマネのシャドーワークについて検討し始めてくれているという話を耳にしました。

その分を介護報酬に乗せるのか、もしくは一定の線引きをルール化してくれるのか、どちらかしてくれたら嬉しいですね。

さて、本題のケアマネが言ってはいけない一言ですが、

それは「困ったことがあったらなんでも言ってください。」

これです。

利用者様は「なんでも相談していいんやね」と思われます。

介護支援専門員として、直接援助できること(相談援助・介護保険関係の手続き)、間接的に援助できること(情報提供)、援助できないこともあることを利用者様にもご理解頂かないと、結局は利用者様にとってもよくありません。

ケアマネがオーバーワークでバーンアウトしてしまうと結局まわりまわって利用者様にとっても不利益なのです。

この先ケアマネジャー不足が深刻になってくると思います。

どれだけ優秀な技能実習生であっても、ケアマネ業務は無理だと思われます。

ケアマネ業務の多くは書類作成です。

アセスメント(課題分析)、ニーズを引き出して長期目標、短期目標を立ててケアプランを作成する。

この業務はさすがに、母国語が日本語の人でないと厳しいと思います。

なんて言ってますけど、

数年後には生成AIが課題分析を代わりにしてくれる時代がくるかもしれませんけどね(笑)

それならそれでケアマネは利用者様への対人援助業務に徹することができるので良いかもしれません。

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