公開前から楽しみに待ちわびていた映画
”怪物”観てきました!
色々書きたいことがあるのですが、
あんまりネタバレしない方がいいですよね。
この映画のテーマは”無意識の加害”なのだと思います。
脚本の坂元さんという方が記者会見などで仰っていたエピソード
👇
車の信号待ちで、前のトラックが青になっても進まないから、
クラクションを鳴らして圧をかけてしまった。
その後、通り過ぎる時に車椅子の方がいたのが見えて、
車椅子の方が渡り切るのをトラックは待っていただけだったことがわかって後悔した…
とのことでした。
誰でも無意識のうちに誰かを傷つけてしまうこと、
嫌な思いをさせてしまうこと、
あると思います。
私も軽率な言動で人を傷つけたこと、たくさんあると思います。
坂元さんのように今でも後悔していること、私にもあります。
社会人ホヤホヤの頃、同期や先輩&後輩などに飲み会に誘われることが多く、
ある飲み会で、みんなでワイワイ盛り上がっている中、
前に座っていた同期の男子が、
何度も「え??」「え??」と聞き返してくるので、
「耳悪いん?」って言ってしまったんです。
そしたら、本当に片耳が悪かったみたいで、そのことを説明してくれました。
配慮のない自分に大反省です。
「なんか、ごめん!!!
私もコンタクトなかったら弱視すごいねん」と、
うろたえて意味のわからないことを言い出したことを覚えています。
確かその人は慶応出身で、学生時代も遊んでそうなタイプだったので、
「どうせ、こういう飲み会も慣れてるでしょ」
とどこかで思っていたのだと思います。
なので、耳に病気があるなんて夢にも思わず…
未だに申し訳なかったと反省しています。
自分の価値観、固定観念を
無意識のうちに人に投げつけてしまうことが、
誰にでもあるのだと思います。
あと、意外に傷が深いのが親が子供に押し付ける価値観ですね。
作中では二組の親子関係が描かれています。
一組は明らかな虐待で、誰の目にも親が悪いのですが、
もう一組は愛情深い親なのに、無意識に自分の価値観を押し付けています。(←ちなみに最初は私もこのことに気づきませんでした。)
人ってたぶん”悪人”↔”善人”で単純にカテゴライズできるものではなく、
みんな多かれ少なかれ誰かの被害者であり誰かには加害者であるのかもしれません。
自分が誰かにとっての”怪物”=加害者にならないように、
できるだけ固定観念をもたずに、
フラットな心情で人と接するように努めたいと思います。
それって結構難しいことだと思います。
なぜなら、自分が無意識に人を傷つけないようするためには、
”人”を知り、”人”の多様性を理解しておく必要があるからです。
そして、親は子どもに対して「こうあって欲しい」「こうあるべき」
という一方的な押し付けを解除してあげることが大切なんだと思います。
さてさて、この映画ですが、
おすすめ度☆☆☆☆☆
☆5コです。
今年1番おすすめの映画かもしれません。
「今年1番」ってよく言うてる気がしますが…
もう1回じっくり観たいです。
深く考えずに見過ごしてしまった場面とか、
よくよく考えたら「あれもそういうことだったの!?」と、
頭の中で反芻していました。
子役のお2人の演技、
安藤サクラさんはじめ、俳優さん達の演技、
それはもう、すんばらしいです👏
目線が違えば、同じ事象でもこんなに見え方って変わるんですね。
映画”羅生門”のような作りだと、映画マニアのアメリカ人の知人は言ってました。
是非皆さんも映画館で観てきて下さい♪