今年に入ってから不穏状態が続いておられるご利用者様。
ご自宅に居らっしゃっても落ち着かずに室内を行ったり来たりされ、何もわからない、どうしていいかわからないと不安感も強く淋しさもあり、腕にしがみついてこられたり、制服の裾を掴んでこられたりでした。
来所された時も落ち着かずにフロア内を行ったり来たりされたり、玄関の方へ行き外をじーっと見られたり、フロアの隅に座り込んだり今までに見た事のない動きをされていました。
この日も落ち着かずなご様子だったので、私が事務所で仕事をしている間だけ一緒に居ようと思い「○○さん、ちょっと手伝ってほしい事があるんです」とお願いしてみました。
すると、手際よく作業して下さるんです!様子を見ていると真剣に作業され、わからない時は聞いて下さいます。
きっと今居心地が良いんやろうなぁーと思いながら私ニヤニヤしてました。
しばらくすると、スタッフが1人「主任〜計算が合わないんです!」と事務所に来ました。
何の計算なのか聞くと持っていたメモに足し算やら色々書いてありました。「何回やっても合わないんです!」と言うのでよ〜く見ると…………初めの計算が9+3=11
ん?ん?ん?
おい、おい、おい、おい!!
初めから間違えてるやないかー!!
そこで、一緒に居たご利用者様に「○○さん、計算見てあげてくれます?」とお願いしたところ、「あんたコレから間違いや!コレ12やろ!ほんで、コレと足したらいいんやろ」とご利用者様の方がしっかりされていました。
さらに、「○○さん一緒に行ってまた間違えないか確認してもらえますか?」とお願いをしてスタッフと一緒に行くと事務所の外からご利用者様の「だから違うやん!コレやろ!」と声がして思わず笑ってしまいました。
でもご利用者様楽しそう!と思ってまた私ニヤニヤ。
その日からご利用者様がご来所される度に事務所へ来られ、「今日は無いんか?前の続きやろか?」や「今からお風呂行って来ます」「ご飯食べたからこっち来ていい?」「カラオケ行った方がいいか?」「お茶入れてきたろか?」など報告や声かけに来て下さいます。
可愛いくて仕方がないです。
月曜日の朝、出勤すると自転車が一台。
そのご利用者様が日曜日にご自身のパンクした自転車を押しながらデイに来られ自転車だけ置いて帰られたようです。
ご自宅から愛の家までよく来れたなとビックリしたのと無事に帰られた事への安心でしたが(今まで何度も愛の家に来ようとされ途中道がわからなくなり、そのままご自宅にも帰れずという事もあったので)なぜ自転車持って来たのかお聞きすると「やってるかな思って自分で来たねん。パンクも直してもらおうと思って。アカンかったらココ置いといて!ココがいいねん」と。
うち自転車屋ちゃいますけどー!でも、どんなけ愛の家好きやねーん!
私も好きですよー○○さん!また私ニヤニヤ。