とある施設に入所されている利用者様。
いつも一人ぼっちです。
お耳が極端に遠く、補聴器も機能していません。
また、施設に入所された気落ちも大きく、
施設ではお友達もできず、
いつも一人ポツンと居室で肩を落として座っておられます。
私が訪問すると、お嫁さんへの恨みつらみを一方的にお話されます。
「いつも同じ話ばかり聞かせて悪いね。
でも誰かに吐き出さないと、胸を突きさされるような気持ちになる。」
と、私に手を合わせてこられます。
お話を聞くことしか私にはできませんが、いつもじっくり時間を取って
お話を聞いて差し上げるようにしています。
最近は私がどれだけ大きな声でお話しても聞こえないので、筆談です。
この日は、「あなたの携帯から娘に今電話して欲しい。」とのことでした。
唯一、娘さんは味方だと思っておられるのですが、
娘さんもご高齢で、前回訪問時に「もうよう来んから」と言い残されていかれたそうです。
私の携帯から電話するのですが、留守電になります。
何度かけても留守電です。
恐らく、今までも何度か私から電話していたので、私の番号を先方が認識されていて、
敢えて電話に出て頂けないのだと思います。
「留守電になります。」と筆談でお伝えするのですが、
意味が理解されないようで、納得がいかないようです。
この時間は留守にするはずないから家にいるはずだから、もう一度かけて!
と何度も仰います。
音量を最大にして補聴器のお耳の方に当てて、コール音を聞いて頂きました。
コール音が途絶えて留守電に切り替わると、
「あっ!!今出た!!!」と目を輝かせて私に携帯を渡されるのですが、
これは、留守電に切り替わっているだけなのです。
何度も同じことを繰り返して、
ようやく、「娘さんに電話はつながらない」
ということを理解頂けたようでした。
気落ちされていました。
こういう時はケアマネも辛いものです。
ご家族と利用者様との長い関係性の中のごく一部分しか、
私たちには見えていないため、ご家族を非難するのは筋違いです。
だから私たちはただ利用者様のお気持ちに寄り添って差し上げることしかできません。
とはいえ、、、
この方、お孫さんのお一人にとても会いたがっておられましたので、
今度お嫁さんに直談判しようと思っています‼
私もなかなか諦め悪いですよね(笑)
こんなんだから着信拒否されるのかもしれないですね…
めげないぞーー!!!