今年1月中頃にご利用者様の旦那様に病気がみつかりました。
ご利用者様とは約7年のお付き合いです。
現在はほぼ全介助で送迎も最近では2人対応です。
毎日ご利用されていて旦那様の事は私たちスタッフは「お父ちゃん」と呼ばせて頂いています。
タバコとお酒が大好きでタヌキのようなお腹をしていて前歯が一本無く、奥様想いのお父ちゃん。
昨年から度々、調子が悪くなられたり元気がなかったりだったのですが、
病院で検査を受け病気が判明しました。
病院に行かれる日を知っていたので、その日の夕方に電話をしました。
「お父ちゃん病院どうでした?」の問いかけに
「もう最悪、聞かんといて…でも、姫だけには聞いといてほしい。」と仰られお聞きしました。
(☆姫とは私の事です。いつの頃からか急にその呼び方をされてました)
検査の結果をお聞きして、大変な事になると感じました。
奥様の事、お父ちゃんの今後の事、お2人の生活の事。
でもお父ちゃんはハキハキした声で前向きに話をして下さいました。
1週間後に追加の検査を受けるとの事。
そして1週間後、お父ちゃんに電話すると
「姫、えらい事になった、手術せなアカン。入院日も決まった…」と。
入院日まで3週間もありませんでした。
その為、ケアマネジャーさんにこの事を話し奥様のショート利用の手配を先にしてもらった方がいいと話し、お父ちゃんが「姫からケアマネさんに俺の事とショートの話をしてほしい」と仰られたので、すぐに連絡をしました。
結果、毎月ショート利用されている施設が受け入れて頂ける事になりました。
ただ、ショート利用といっても約1か月近くになる予定です。
お父ちゃんの経過次第だからです。
この日からお父ちゃんは益々、元気がなくなり不安からイライラもあり、送迎時のスタッフにもあたるようになられスタッフからも「○○さんのお父ちゃん最近すごいイライラしてはる。今日も何かイライラして元気なかったです。」と報告があり、
私はお父ちゃんに「うちのスタッフにもお父ちゃんの病気の話してもいいですか?お父ちゃんのイライラや元気ないのをスタッフも気にしてます。奥様にも見せたくない、私たちも○○さんご夫婦の事は十分に理解してるし、スタッフと共有してサポートしていきたいんです!」と話し、了承して下さいました。
そして、その日スタッフに報告しました。
状況がわかればみんな納得です。
お父ちゃんも前日までと違って表情が少し穏やかに思えました。
数日後の送迎時に「お父ちゃん、笑っていきましょね!奥様も毎日デイ頑張ってるから、お父ちゃんも頑張ってね!私たちがいるから!」と言うと
「ありがとう。」と目を潤ませて
「ホンマは不安でしゃあないんや、でも姫たちスタッフの人がいつも笑って送り迎えしてくれるのが嬉しいし、ホンマに頼りにしてるんやで。俺な姫が1番初めに家に面談来てくれた時に俺と○○(奥様)の目をジーっと見て話聞いてくれたのがすごい印象に残ってて、この人がおる所なら間違いないっ!て思えたんやで。」
と仰られ初めて聞いたのでビックリしました。
めちゃくちゃ嬉しかったです!
でも…「お父ちゃんゴメン、私全然覚えてないです」と言うと
「はぁ⁈こんな良い話してんのに覚えてないんか⁈ まぁ、姫らしいな」と
最後は笑い話になりました。
次の日、奥様がショート利用される前日までにスタッフに協力してもらい、お父ちゃんへのプレゼント作りをしました。
ご利用者様にも手伝って頂き、千羽はないですが、みんなの想いが詰まった折り鶴が出来ました。
奥様にも「明日からいつもより長いお泊まりになりますが、頑張ってご飯食べて下さいね!しっかりお茶飲んで下さいね!このボール(デイで毎日手の運動に持って頂いてたボール)持って行ってギュギュっと動かして下さいね!待ってるから頑張って来て下さい!」と話すと悲しそうな顔しながら声かけに頷いて下さり時々「うーうー」と声を出して泣かれました。
何となくでもわかっておられました。
毎日一緒に過ごしているのでわかります。
帰り、自宅に着き奥様をベッドまでお連れしてからお父ちゃんに折り鶴をお渡ししました。
「お父ちゃん、みんながついてるから!今日奥様にもお父ちゃん頑張るから○○さんも頑張って来て下さいねと話したんです。泣いてました。わかってるんだと思います。忘れずに鶴持って行って下さい!絶対忘れたらダメですよ!」と話し「頑張るわ!姫とスタッフさんの顔また見に帰って来るわ!」と笑って仰いました。
しばらく会えませんが、絶対にまた○○さんご夫婦に会えると信じて祈っています。
お2人が大好きな愛の家。
スタッフみんなでお待ちしています。