とある利用者様のお宅訪問の際、素敵な本を見つけました。
娘さんが用意されたのだと思います。
利用者様にお断りの上、中身を拝見させて頂きました。
認知症の方で、
お薬は弊社でお預かり&管理しています。
白紙のページも多いのですが、時々ご家族のお名前とご近所さんのお名前、
あとうちのヒガシノが出てきます。
たまに私の名前も(^▽^;)
「ヒガシノさんからテルあり
8:20迎えに行きます
待っててね!!!」
「〇〇(娘さん)が来てくれた。
お墓参りに行って、
今日は帰りにケーキも買ったよ」
「おはよう!」朝起きて大きな声で挨拶したけど、
そうだ、私は一人だったのだ!!
「〇〇病院へ行った。
たくさん待ったけど…
昼前に私たちも帰った
〇〇クリニックへも行った。
薬もらって帰った。
その薬は市原さんが持って帰った!!!」
(※ちょっと怒ってはりますね💦)
「今日は市原さんが誰かといっしょに挨拶にきたよ」
などなど。
本当に可愛らしい方で、文章も可愛らしくて楽しく拝見させて頂きました。
そんなマイブックの中に、
ミステリアスなものを見つけました。
4月20日に、いったい何があったんですか!?( ゚Д゚)
何がひきつがれたのでしょうか!?
しかし認知症という病気は…
止める術がないのですね。
少しずつ進行されていて、
利用者様の記憶を奪っていきます。
2年前に出来ていたことが、今は出来なくなっておられます。
恐らく私のことを「市原さん」とはもう認識されていないと思います。
私が話しかけるといつもニコニコして下さっていますが、
「誰かはわかっていない」状態なのです。
認知症の方っていつも不安がいっぱいでしょうね。
自分は相手を知らないけど、相手は自分のことを知っていそうな雰囲気。
ニコニコ話しかけてこられたら、無視もできないから応えて下さる。
この本のあっちこっちのページに書かれた文章が、
2年の間に大きく変化してきているのがわかります。
最近は文章を書かれる頻度も少なくなられたように思います。
どこか切なさを感じながら、利用者様のお宅を後にしました。
いつも姿が見えなくなるまで私の車を見送って下さいます。
どうか、これからも毎日アクアで楽しい時間を過ごして下さい。
孤独感が少しでも和らぎますように。
私のことは「誰であるか」の理解はされてはいませんが、
訪問時、そばにいると安心して頂いていることは感じます。
コロナ禍で、娘さんが来たくても来れない日が続いています💦
娘さんの代わりにはなれませんが、
私が訪問する日くらいはせめて一緒にいさせてくださいね。